毎月のクレジットカード利用額の返済がつらい…
給料のほとんどをクレジットカードの返済に回さなくてはならず、生活が厳しい…
クレジットカードは便利ですが、このように、使いすぎると返済が困難になり、生活を圧迫する大きな負担となることがあります。
そんな時、債務整理という選択肢が浮かびますが「クレジットカードの負債も債務整理できるの？」と疑問に思う方もおられるのではないでしょうか。
「リボ払いにしてあるので、債務整理はできないと思っていた」という方もいます。
この記事では、クレジットカードの負債と債務整理の関係について、詳しく解説します。

クレジットカードの負債も債務整理できる？

結論から言うと、クレジットカードの負債も債務整理できます。
クレジットカードのショッピング利用、キャッシング利用、リボ払いの残高など、あらゆるクレジットカードの負債が債務整理の対象となります。

任意整理とは？

任意整理は債務整理の方法のひとつです。
任意整理とは、裁判所を通さずに、司法書士・弁護士が債権者（クレジットカード会社など）と直接交渉し、将来利息のカットや分割払いなど、支払い条件の変更について合意する手続きをいいます。
ただし、任意整理にはメリットとデメリットがあり、これをしっかり把握しておく必要があります。

クレジットカードの任意整理のメリット

クレジットカードの任意整理のメリットは以下のとおりです。

●毎月の支払い額を減らせる
司法書士・弁護士が、クレジットカード会社と交渉し、今後の利息はカットの上、借金の元金について3年〜5年の分割払いの合意をします。
クレジットカード会社は5年の分割払いに応じる会社が多いため、比較的長期の任意整理によって、クレジットカードの負債を解決できるケースもあります。

●特定のクレジットカードのみを整理対象にできる
個人再生や自己破産など任意整理以外の債務整理では、全債権者を対象とする必要がありますが、任意整理では一部の債権者のみを整理の対象とすることができます。
例えば、自動車ローンがある場合、そのまま自動車を保有し、自動車ローンは債務整理せず、支払っていくことも可能です。

クレジットカードの任意整理のデメリット

クレジットカードの任意整理のデメリットは以下のとおりです。

●信用情報機関（ブラックリスト）に登録されてしまう
信用情報機関とは、クレジットカードやローンの契約、申し込みに関する情報を業者が共有するための機関のことです。
クレジットカード（これは銀行カードローンや消費者金融も同様ですが）の任意整理を行うと、この信用情報機関に、債務整理を行ったということが掲載されます（これは破産や再生でも同様です）。
任意整理後の借金の完済から5年間は、信用情報機関に掲載されるため、その期間は新たなクレジットカードの作成やローンの利用ができなくなります。

●クレジットカードが利用できなくなる
任意整理をすると、整理対象のクレジットカードは以後使うことができなくなります。
また、ブラックリストはクレジットカード会社間で共有されているため、任意整理対象外のクレジットカードについても、次回更新の際の審査で引っかかることが多く、利用できなくなる可能性が高いです。
電子化された現代社会の生活上、最も大きなデメリットになるのが、このクレジットカードが使えなくなるということのように思われるかもしれません。
しかし、「デビットカード」を使えば、現金を持たずともデビットカードの利用により口座から即時に代金の決済ができます。また、携帯電話のキャリア決済も利用できます。

ETCカードについても、ブラックリストに掲載されていても発行可能な「ETCパーソナルカード」というデポジット式のETCカードがあります。

クレジットカードの任意整理の注意点

クレジットカードの任意整理における注意点があります。

●元本は減額されない
これは、消費者金融でも銀行のカードローンでも同じですが、クレジットカードの任意整理は毎月の支払い額の減額であり、あくまでも支払い期間延長の合意にすぎません。
将来利息は付きませんが、元本の減額はできないことに注意してください。「借金減額診断」「借金減額チェッカー」というＷＥＢ上でよく見かける広告では、まるで借金の元金が減額されるかのようですが、元金が減額されるのは「平成２１年以前に取引を開始した、利息が年１８パーセントを超える取引」と「借金の元金を一括で支払うことが可能な場合」の２つのみです。

まとめ

クレジットカードの負債は債務整理できます。
クレジットカードの負債の任意整理についてよくわからないという方は、一度ぜひご相談ください。